川村学園女子大学 生活文化学科1年生の必修科目「社会生活入門(1)」にて、「みんなの耳にやさしいまちづくり」をテーマにお話しさせていただきました。
今回は、私自身の経験や医療現場での学びを交えながら、高齢者や難聴の方と接する際に大切な「聞こえの配慮」について、ユニバーサルデザインの視点からご紹介しました。
当日は、難聴の聞こえ方を体験してもらったり、補助機器や文字通訳といったサポートツールのデモンストレーションも行いました。また、明日からすぐに使えるコミュニケーションの工夫についても、学生の皆さんと一緒に考える時間を持つことができました。
講義終了後は、CLEAR JAPANオリジナルの修了証書を活用した実践ワークにも取り組んでいただきました。
このワークは、学んだことを自分の言葉で振り返り、家族や友人に伝えることで理解を深めるワークです。実際に誰かに話すことで、気づきが深まったという声も多くありました。
講義後のご感想より:
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ただ声を大きくすれば伝わるわけではないと知り、驚きました
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聞こえないことが自己否定感につながるという話が心に残った
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高齢者の方と話すときに意識を変えたいと思った
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難聴の人には大声で話しても言葉として認識できないんだと初めて知りました。
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聞こえないことが恥ずかしかったり、悪いことだと思い、自己嫌悪に陥ることもあることを知りました。
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難聴者がより身近な存在であることに気づきました。
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高齢者と話すときに意識しようと思いました。
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自分の耳のために、耳に悪いこと、イヤホンで長時間音楽を聴くことや大音量で聴くことは改めようと思いました。
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耳が聞こえないことは悪いことではないので、聞こえなくて落ち込んでいる人がいたら話を聞いてあげたい。
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文字通訳を実際に初めて見て、笑い声や拍手なども読みとり表示してくれるので、難聴の人には今どういう場面なのかが把握でき便利だと感じました。
実践ワーク後のご感想より:
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難聴者本人が偏見や先入観に囚われていることもあるんだなと思いました。
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子供と話しました。小学校時の同級生にも難聴者がいた事を思い出したようです。小学校の就学時検診時にわかり、検査をしたそうで、他者の1/10程の聴力だったため、補聴器をつけることになったそうです。
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お母さんに授業のこと、難聴のことを話したら私よりもお母さんの方が詳しくて驚きました。
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自分が相手の声が聞き取れないから自身がおかしいと思っていたが、今回の授業で学んでみると聞こえづらい声のトーンや音によって原因が発見することができました。普段の生活で自分が思っていた言葉・話と聞き間違いでかけ離れていたりしていたので、自分が話の輪に置き去れる感覚があった時があったので、参加して良かったと思いました。
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やっぱり声の情報だけでは、情報量が少ないと思いました。【耳にやさしいかきくけこ】の様に、掲示があると、耳が聞こえる人でも後何番目かなって分かりやすい。また、希望を聞くことが1番難しいかなと思いました。姉の意見では病院の人が高齢者に対して、大きな声で口調が悪かったと言っていたので、相手に対する思いやりが必要だと思います。
「聞こえる/聞こえにくい」は目に見えにくい違いだからこそ、ちょっとした工夫や配慮が大きな安心感につながります。
今回の講義が、学生の皆さんにとって、相手の聞こえに配慮したコミュニケーションを考えるきっかけになっていたら嬉しく思います。
このような貴重な学びの機会をいただきました川村学園女子大学の皆さまに、心より感謝申し上げます。
CLEAR JAPANでは、大学・企業・自治体向けの講演や研修も承っております。
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